短編『その男たち、共謀につき』


瀬町 翔悟(せまち しょうご)と佐々森 牧斗(ささもり まきと)はウン友であった。
話は彼らが子供時代に遡る。
当時彼らの学校では、男子がトイレの個室に入ると「うんコ~!うんコ~!」とからかわれる風潮があった。

そこで、二人はどんなに漏れそうな時でもギリギリまで踏ん張って、図書館裏の人があまり来ないトイレに駆け込んでいたのである。
たまに同じ時間に重なることがあり、めったに人が来ないトイレだったので、お互いに「隣の個室に誰か入ってる・・・誰だろう・・・」と不思議に思っていた。
そんなある日、たまたま二人は同時に個室から出た。
一瞬、二人は目を見合わせ、そして爆笑した。
今までずっと疑問に思っていた謎の人物の正体がクラスメイトだったからである。
それ以来、二人は固い絆で結ばれたウン友(Unko Friends)になった。


やがて盛りのつく頃になると、彼らはチン友(Chinko Friends)にもなった。
彼らはそれぞれ自分の好きな女優やアニメキャラの切り抜きを持ち寄って、たわいもない談義で何時間でも過ごせた。
そんな彼らも一応人並みに進学し、大学生になっていた。


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瀬町 翔悟は一見するとチャラそうに見えるが、サブカル系にも強く、牧斗と一緒にアニメ映画を観に行ったりゲームもする。
中学時代はバスケをやっていたが、「ボールを追うのは飽きた」という理由で辞めてしまった。
リア充の輪でもオタクの輪でも入っていけるのが自慢だが、逆に言えば何事にも中途半端だった。

眼鏡を掛けている佐々森 牧斗は小さい頃、神童ともてはやされるほど頭が良かった。
全教科100点に近く、両親は彼に合体ロボ、最新のゲーム機、高性能パソコンを買い与えた。
だが成長すると共に彼の才能は他の生徒と変わらなくなり、代わりに彼の才能はオタクの道に目覚めていった。
両親の期待が弟へと移ると共に、彼は自由を手にするのを感じた。

見た目も性格は違う二人だが、不思議とウマがあった。
それは彼らがウン友(Unko Friends)だからである。
社会から迫害されるほど結束が強くなる新興宗教の信者のようなものだった。


今日も二人は牧斗の部屋で暇を持て余していた。

「なんかおもしろいことねぇかなぁ」

壁にもたれてジャンプを読んでいる翔悟がつぶやいた。

「彼女でもいればなぁ」

眼鏡を外し、畳に仰向けに寝転びながらソーシャルゲー中の牧斗が答えた。

「俺たちみたいなやつらに彼女ができるわけないだろ」

「アハハ・・・」

二人から乾いた笑いが漏れる。
いつもと変わらないデガダン(怠惰)な昼下がりであった。


ピンポーン!とインターホンが静寂を破った。
部屋の主、牧斗が眼鏡を拾って慌てて玄関に駆ける。
配達員がドアを閉めると、牧斗は漫画を読んでる翔悟の方を振り返り、ニヤッと笑った。

「なんだ?」

「ついに"アレ"が届いたぞ!」

「"アレ"?」

「憑依薬だよ!」

「おぉ!!」

二人は前に偶然ネットで見つけた憑依薬で幽体離脱して女の子に乗り移りまくり、遊びまくっていたのある。
しかし、憑依薬が底をつき、禁断症状に陥っていた。
憑依薬は大学生の一ヵ月のバイト代ぐらいする上、前払いで忘れた頃にやってくるというリスキーな代物だった。


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「「ウン友どっこいしょ!ウン友どっこいしょ!」」

二人はズボンをトランクスごとおしりの下までおろし、その場で両手両足を左右は交互に上げ、奇怪な踊りを踊った。
これは彼らが子供の時に考えた"ウン友、喜びのサンバ(Untomo Fun Sanba)"である。
喜ばしいことがあるとこのサンバを踊るのが彼らの流儀であった。半ケツは死刑である。

「早速女に乗り移りまくろうぜ!」

「もろちんだぜ!!」

二人は鼻をつまみながら憑依薬を一気飲みし、幽体離脱して出掛けた。


空は青く輝き、絶好の行楽日和だった。街はいつもと変わらない日常を営んでいた。
変なのはこの二人だけである。
もちろん幽体なので、一般の人間には見えない。

「あそこを見ろよ!」

上空30m付近で翔悟が地上を指さした。

「(。´・ω・)ん?」

牧斗が翔悟の指さす方を見ると、日本風の住宅やマンションの間に一つだけ西洋風の立派な建物が見えた。
よく見ると教会のような形をしており、その前の庭には色とりどりの華やかなパーティードレスに身を包んだ女性たちが集まっていた。
かなりの数がいる。50人ばかりか。もちろん男性もいる。男性はタキシードを着ている。


「あれはたしか結婚式場だったはず」

「俺、一度ウェディングドレス着てみたかったんだよな・・・///」

「はっ!?」

翔悟の意外で大胆な告白に驚きつつも、牧斗は心の中で「わかり哲也」とつぶやいた。

「だって、ウェディングドレスって男じゃ絶対着れない女の子だけの憧れだろ?」

「たしかに。あのヒラヒラとかスベスベとかいいよな」

「そう!ヒラヒラとかスベスベ!!」

擬音で伝わってしまうのもウン友(Unko Friends)の特徴である。


「そうと決まったら、早速花嫁に憑依しに行こうぜ!!」

「あぁ、花嫁にはまだ一度も乗り移ったことないしな」

二人は顔を見合わせ「イヒヒ」とほくそ笑んだ。
二人は花嫁探しに、降下して建物の中に侵入した。
中は外の喧騒とは違い、ひっそりとしていた。

長い宮殿のような豪華な廊下を幽体で進む。
廊下の向かいからカートを押したボーイが近づいてきた。

「おい、ぶつからないように気を付けろよ」

「あぁ」

翔悟の注意に牧斗はドキッとした。
というのも、数ヶ月前に牧斗は幽体離脱中に美女を探してキョロキョロしていたら、うっかり向かいから歩いてきたおばあさんに気づかずぶつかって乗り移ってしまい、よろけて道路に飛び出し、あやうく車に轢かれそうになった経験があるのだ。
あの時、とっさに翔悟が近くにいたヤンキーに乗り移って牧斗おばあちゃんを引っ張ってくれなければ、牧斗は今ごろお陀仏さん(Mr.Odabutsu)になっていたかもしれないと思うと、いつもゾッと背筋が寒くなるのだった。




「花嫁はどこかなぁ」

「おい見ろよ、あそこに"花嫁控え室"って書いてあるぞ!」

翔悟の指す方を見ると、たしかに廊下の一室の前に白い紙に墨で"花嫁控え室"と書かれていた。

「よし行くぞう!」

二人は花嫁控え室のドアをすり抜け、ダイナミック入場した。


花嫁控え室の中は結構広く、ベッドや化粧台、大きな鏡など、いずれも豪華な装飾品に彩られており、まるでおとぎ話に出てくるお姫様の部屋のようだった。
中には二人の女性がいた。


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「どうですか?」

「えぇ、とってもよくお似合いですよ♪」

「本当に・・ありがとうございます」

「いえいえ、素敵な結婚式をお手伝いさせていただくことが私共にとっても幸せですから♪」

会話の内容からして花嫁とスタッフの女性だろう。
花嫁は大きな鏡を見ながら自分のウェディングドレス姿にうっとりしており、その背後からスタッフの女性がにっこりしていた。

「おい、どっちも美人だな」

「あぁ」

翔悟が軽口を叩く。別に幽体なので彼女たちに彼らの声は聞こえないのだが、なぜかヒソヒソ話になってしまう。

「どっちに乗り移る?」

「もちろん俺は花嫁の方だぜ♪」

「じゃあ俺はスタッフの女性にしよう♪」

お互いターゲットを確認した二人は早速、背後から彼女たちの身体に侵入した。


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「えっ」

「きゃっ」

突然の身体の異変に彼女たちが小さな悲鳴を上げる。
だが、それも一瞬のことだった。


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「おい、そっちはどうだ」

花嫁が口汚い言葉を放つ。

「あぁ、憑依成功だぜ♪」

さっきまで敬語だった彼女たちが突然タメ語になった。

「やっぱ女の身体はいいなぁ♪」

「あぁ、憑依ってやっぱり最高だぜ!」

そう言いながら二人の女性は自分の胸を揉みながらうっとりしていた。
久しぶりの憑依に二人は満足感を覚えていた。


「どうだ?ウェディングドレスの着心地は?」

スタッフの女性、もとい牧斗が問いかける。

「あぁ、スベスベしてて気持ちいいよ。でもなんか締め付けられる感じがする」

ウェディングドレスを着た翔悟が顔を赤くしながら答える。

「そういえば、ウェディングドレスの中ってどうなってんだ?」

「どうなってる・・ってお前が着せたんだろ?」

「知らんがな」

さっきまでの花嫁とスタッフの女性とは思えない会話が続く。


「しょうがねぇなぁ、見せてやるよ」

翔悟は白いスベスベした手袋をはめた手で自分のウェディングドレスの裾をつまみ、たくしあげた。

「・・ん? んん!?」

だが、膝まで来たところで、スカートが長過ぎ&ボリュームあり過ぎて、それ以上たくし上げることができないことに気づいて戸惑っていた。
鏡にはバッチリメイクをしているのに、スカートをたくし上げてガニ股になっている情けない花嫁姿が映っていた。

「なにやってんだよ」

「ちくしょう、これ以上あがらないんだよ」

「しょうがないなぁ、俺が見てやるよ」

そう言うと、牧斗は床に四つん這いになった。
スタッフの女性はタイトスカートを履いているので、おしりが締め付けられる。
そのまま前進すると、黒ストッキングに包まれたおしりとタイトスカートの裏地が擦れて気持ち良かった。

牧斗はウェディングドレスのスカートをのれんのようにくぐり中に入った。
途中、後ろ髪のお団子がちょっと引っかかった。

「どうだ?」

上から翔悟の美声がする。
中は当然暗かったが、ウェディングドレスが白ということもあり、光が結構入ってきた。
牧斗が顔を上げると、レースの着いた白いショーツがまさに目と鼻の先に現れ、ドキッとした。

ショーツはむっちりと隙間から肉がはみ出し、ややきつめに見える。
その下にはガーターベルトみたいに白のオーバーニーソックスが止められ、上半身は矯正用の白のビスチェが着せられていた。
翔悟の感じる締め付けとはこの事だろう。

「やっぱりきつめの下着みたいだぜ」

「そうか、花嫁って華やかそうに見えて結構大変なんだな。自分で見れないのが残念だが・・・ん?」

その時、翔悟は股間にグニョリと当たる感触がした。
クンクン・・・
それはすぐに牧斗の鼻だとわかった。

「お、おい!何してんだよ!」

「いやぁ、結婚式前の花嫁の股間ってどんな匂いかと思って」

「変態かっ!!」

だが、スカートの中で美人スタッフが自分の股を嗅いで恍惚に耽っていると思うと悪い気持ちはしない。

と、気を許したのも束の間、今度は何かやわらかい物が自分の割れ目の上を行ったり来たりしている感触に襲われた。

「ひゃん!」

思わず、翔悟の口から女の子の声が漏れてしまう。
牧斗が舌でショーツの上から翔悟の割れ目を舐め始めたのだ。

「こ、こら、やめろ!」

思わずスカートの上から牧斗の頭をつかんだ。
何か固い物をつかんだ。
おそらく牧斗のお団子だろう。

ペチャ・・ぺちゃり・・・

牧斗が嫌らしく舌を動かす。翔悟は次第に体全体が熱くなるのを感じた。
牧斗の頭をつかみながら、天をあおぐ。
股間から快感が湧き上がってきて、ショーツがぐしょりと濡れる感覚がした。

スカートの中から牧斗が出てきた。

「ったくお前ってやるは・・・」

「へへっ、おいしかったぜ♪ 花嫁の蜜は♪」

そう言って、牧斗はペロリと舌を出して口の周りの舐めてみせた。
くやしかったが、見た目が美人スタッフなので、どこか憎めなかった。
翔悟は乳首が硬くなるのを感じた。


「なぁ、チューしようぜ」

牧斗がジト目で切り出した。

「チュー!?」

「だってその花嫁は数時間後・・いや、数十分後には誓いのキスをするんだぜ。その直前に奪うって興奮しないか?」

「NTR(寝取られ)ってことか・・・」

「いや、CNTR(直前に寝取られ)ってことだ」

「わけわかめ。まぁいいぜ、おもしろそうだ」

「それでは誓いのキスを・・・」

牧斗は神父の口調を真似てそう言った。


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二人は体を寄せ合い、目を閉じて唇を重ね合わせた。
互いの前髪がこすれ合う。
唇の感触はどちらも"やわらかかった"

結婚式直前に花嫁控え室で、花嫁とスタッフの女性が秘密のキスをしている。
常識では考えられない光景、アンビリバボー。

「んっ・・」

「んんっ・・・」

二人は舌を絡み合わせた。
翔悟にとってはウェディングドレスの胸から上の肌が露出している部分に、牧斗のブラウスの大きなリボンが当たり心地よかった。
牧斗にとってはか弱い花嫁のボディが自分の体と当たって気持ちよかった。

「んんっ・・・」

「んん~~」

二人の舌が次第に激しく絡み合う。お互いに幸福感に包まれた。
いつかこんなかわいい女性と本当に誓いのキスをしてみたい・・・
互いにそう思っていた。
次第に二人は自分の股間がジワッと熱くなるのを感じた。


\コンコン!/

その時、誰かがドアをノックする音がした。

「「んっ!」」

二人は驚いて唇を離した。
二人の唇からは糸が垂れていた。

「気持ちよかったぜ・・・」

「あぁ・・この辺にしておくか」

二人はそれぞれ自分の口から垂れているよだれを拭き、身体から抜けた。
すぐに花嫁とスタッフの女性が意識を取り戻した。


\コンコン!/

なかなか反応が無いので再びノックされた。
慌ててスタッフの女性がドアに駆け寄る。
翔悟と牧斗はその様子を空中から見ていた。

「こんにちは~」

ドアが開けられると、三人のパーティードレスを着た若い女性がなだれ込んできた。

「マリ!きれいじゃない~♪」

「「きれい~♪」」

花嫁の姿を見たパーティードレスの先頭の女性が声を上げ、周りの女性も同調した。

「うん、ありがと♪」

花嫁は恥ずかしそうにうつむくと、上目遣いで三人を見た。その姿を見て、翔悟はもっといろんなことをしておけばよかったと思った。
三人と花嫁は話し込み始めた。
どうやら三人は花嫁の友人らしかった。

その様子を後ろで微笑みながら見ていたスタッフの女性は花嫁の口紅が少し落ちていることに気づいた。
どうして・・さっき塗ったばかりなのに・・・


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まさか落ちた分の口紅が自分の口についているとは夢にも思わないだろう。


その様子を見ながら、翔悟と牧斗はおもちゃの猿のようにキャッキャッ笑った。

「パーティードレスもいいな」

「あぁ、次はパーティードレスの女に乗り移っているか」

そう言うと二人はドアの向こうへ消えていった。


(おわり)

『憑依痴 漢にご用心』


※Twitterでフカミオトハさんに「電車の中でストッキングを履いた女子大生が清楚な女子校生に痴 漢してて、婦警が注意したら婦警に乗り換えて今度は女子大生を襲う」というイラリクをお願いしたところ、とても素晴らしい4ページの漫画を描いてくださったので、逆輸入する形で文章化してみました。素晴らしい漫画を描いてくださり、許可をくださったフカミオトハさんに改めてお礼申し上げます。

※「痴 漢」がFCブログに引っかかるので間にスペースを入れてあります


その日、女子大生の牧本 未悠(みゆ)はいつものように女性専用車両に乗った。
座席は空いてなかったので、乗車口付近に立って、車窓を流れる風景を眺めていた。
女性しかいない空間は常に彼女に安心を与えていた。

と、背後に人の気配を感じた。
だが、特に気にしなかった。
暇つぶしにスマホを取り出そうとした時だった。

(えっ!)

ふとももに温かい感触がした。
誰かに触られる感触。
最初は偶然手が当たったのだろうと思った。いや、そう"信じたかった"
だが、その指は彼女の希望的観測を裏切り、少しずつふとももを這い上がっていった。

(うそ・・・痴 漢!?)

そこで彼女は初めて背後の女性を確認した。
車窓に反射してうっすらと映る女性は、いたって普通の女性で、とても男性が女装しているようには見えなかった。
だが、女性の手はいやらしく未悠のスカートの中を這い上がり、ついにショーツに手をかけ始めた。

(やめて・・・ください・・・)

初めての痴 漢、それも女性・・・
勇気を振り絞って声を出そうとしたが、かすれた空気が喉を通るだけで声が出ない。
人間は本当に恐怖を感じると声が出なくなると前に大学の講義で聞いたことを思い出した。

抵抗しないことをいいことに、女性の手はすでにショーツをずり下し、未悠の肝心な部分に到達していた。
女性は左手で未悠のおしりをわしづかみにし、右手で未悠の肝心な部分をいじり始めた。
指の感触は女性なのに、動きはまるで男性のような嫌らしい蠢きだった。


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「感じてる?」

女性が耳元で囁く。
きれいな声だ。やっぱり女装した男性じゃない。

「隠すなよ、音出てるぜ」

女性はきれいな声に似つかわしくない男言葉で重ねかかる。

「嫌ァ・・・」

未悠の体に悪寒が走った。
股間から流れるくちゅくちゅという嫌らしい音は電車の音にかき消されて、おそらく周りには聞こえていないだろう。

「ヒヒ・・・我慢せずもっと声も出せよ」

(たすけて たすけて どうして私が 女の人なのに たすけて・・・・・・)




   *    *    *    *    *   




男は痴 漢の常習魔だった。
狭い電車の車内で、快感と恐怖に悶える女性を見てほくそ笑むのが最高の快楽だった。
だが、当然警察にマークされ、最近はまったくご無沙汰だった。

「くそっ!」

そんな時、ネット掲示板で痴 漢仲間に紹介されたのが憑依薬だった。
彼はこれを使い、駅のホームにいた女子大生に憑依して女性専用車両に忍び込んだのである。
そして、扉の近くに立つ気の弱そうな女を見つけ、忍び寄った。

それは"ちょろい"ものだった。
女の背後に立ち、スカートの中に手を伸ばす。

(あほだねえ 女のカラダだから無警戒)

男の時に比べれば近づくのが簡単過ぎて笑いが出た。

(女のカラダだから戸惑って悲鳴もあげられない)

右手で目の前の女のアソコを思いっきりいじる。

(女ってだけでリスクゼロ!)

手の動きを速めても全然抵抗してこない。

(憑依痴 漢は最高だなア!)

男の薄汚い笑いは女の不敵な笑みに変換される。


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その時だった。ガッと男の手をつかむ者が現れた。
男が振り返ると、そこには青い制服を着た女が立っていた。

「あなたは・・・なにをしているんですかあ!」

女はこみあげるような震える声でそう言った。

(こいつ 警官か・・・!?)




   *    *    *    *    *   




その婦警の名は友岡 純香といった。
最近、女性専用車両で痴 漢が多発しているという不穏な噂を耳にし、警戒に当たっていたのである。

彼女自身、高校時代に電車の中で痴 漢に遭ったことがある。
その時はとにかく怖くて、周りがすべて敵に見えた。
結局犯人はわからず、そのまま逃げられたが、その時の義憤が彼女が警官を志した一因でもある。

だからこそ、今、目の前で行われていることが理解できなかった。

「同じ女性になにを考えているんですか」

自分でも少し声が震えていることがわかった。
痴 漢の怖さが一番わかるはずの女性が、他の女性に痴 漢を行っている。
おぞましい・・・
それは子供を虐待したり、妊婦に乱暴するようなことと同じ、人間として絶対にやってはいけないこと。

「動くな!」

彼女は犯人の腕をつかんだ。

「痛っ」

犯人の腕は意外に華奢で抵抗もない。
痴 漢さえしなければ普通の女性と変わりないのに・・・
彼女の心に同情に近い、残念な気持ちが湧いた。



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その時だった。
犯人が腕を振る払うどころか、逆に指を絡ませてきたのである。
次の瞬間、突然バヂッと電流が走った。

「きゃ」

なにかが・・・犯人の腕を通じて・・・入ってくる感覚・・・
なんなの・・・これは・・・
頭が真っ白になって・・・自分が自分で無くなるような感覚・・・



   *    *    *    *    *   



並河 杏梨は普通の女子大生だった。
今日は彼氏とデートの日であり、メイクもコーデもいつもより気合入れて、待ち合わせ場所まで電車で移動するつもりだった。

だが、駅のホームで電車を待ってる時、突然自分の中に何かが入ってくる感触がした。
まるで見知らぬおっさんに後ろから羽交い絞めにされて口を塞がれるような感触だった。
誰か助けて・・・ジュンヤ・・・
彼女は無意識の彼氏の名前を想っていた。

そして、気が付くと彼女は電車の中にワープしていた。
背後からすさまじい気配を感じた。
あのおっさんと同じ感触・・・
彼女はおそるおそる振り返った。


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「あヒィ」

そこにはものすごい顔をした婦警が立っていた。
右目はこちらを凝視し、まるで獲物を見つけた獣のような瞳をしている。
だが、左目はすごく悲しそうで、まるで「早く逃げて・・・」と訴えているかのようだった。

やがて左目も獣の目に変わると、婦警は問答無用で杏梨の後頭部をわしづかみにし、扉に押し付けた。
なんなの・・・何が起きてるの・・・
私はただデートに行きたかっただけなのに・・・



   *    *    *    *    *  



「とんだ邪魔が入ったがお楽しみはこれからだ」

婦警に乗り換えた男は早速目の前のさっきまで自分がいた白いコートの女子大生の頭をつかみ、窓に押し付けた。

「ヒヒヒ・・・」

興奮と快楽が男を支配していた。
市民を守るべきはずの手で市民を犯す。
しかも同じ"女"が。

男は目の前の女子大生のスカートの中に手を入れ、ストッキングごとショーツをずり下した。
自分もタイトスカートを履いているため、足の動きが制限されるのが邪魔臭い。

「動くなよォ 動いたら公務執行妨害で逮捕しちゃうぜェ」

無茶苦茶なことを言いながら二人の女子大生のスカートの中で手を動かす。
窓には何も抵抗できず耐える二人の顔が映っていた。
この時間が男にとって最高の快楽だった。

「んんっ!」

「あっ!」

やがて二人が声を漏らした。
同時に二人の股間から液体が垂れた。
男のショーツの中もグショグショだった。

「次は〇〇~ 次は〇〇~」

電車のアナウンスが流れた。
ちょうどいい頃合いだな。



   *    *    *    *    *  


駅に着き、電車の扉が開いたと同時にドサッと二人の女性がホームに倒れ、周りから小さな悲鳴が上がった。
未悠はショーツをずり上げ、スカートの裾をつかんで元の位置に戻し、何食わぬ顔で電車から降りた。
後ろを振り返ると"さっきまでいた"白いコートの女子大生と婦警の周りに人々が近寄り、騒ぎになっていた。
ふとももをつたう液体をハンカチで拭く。

「誰だよ こんなことしたやつは・・・ あ、俺か。さて、次のターゲットはどいつにするか・・・」

未悠はそう言い、不敵な笑いを浮かべると、反対車両に消えていった。



(おしまい)

『狙われた家族』 その2



「マナちゃん…?」

突然見知らぬ女の子に話し掛けられた。

「樹里ちゃん・・・?」

だが、俺の口から目の前の女の子の名前が出てきた。
この憑依薬の力は記憶を読むことはできないが、精神が同一化しているため、何か起きると体の持ち主の記憶や感覚が自然に湧いてくることがあるのだ。
この樹里ちゃんって女の子はこの体(マナちゃんって言ったっけ)の友達の感覚がする・・・

「大丈夫?なんかさっき苦しんでいるように見えたけど…」

「ううん、なんでもないよ。それより遊ぼっ♪」

こんなかわいい女の子と白昼の公園で堂々と遊べるなんて、憑依って本当に最高の能力だ~♪


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樹里ちゃんはジャングルジムを登り始めた。
俺も後に続く。

(おぉ!)

上を見上げると、樹里ちゃんのパンツが見えた!
白かぁ、生々しいしわが生暖かさを想像させる。
へへっ、女の子同士だから俺が下でも気にしてないんだな♪

一方、俺もジャングルジムをつかむたびに自分のキャミソールの隙間から、あどけない胸の谷間が見えて興奮した。
上を見れば樹里ちゃんのパンツ、下を見ればマナちゃんの胸、目のやり場に困るとはこの事だ。
俺たちは小さな体を動かしてスルスルと登っていき、てっぺんにたどり着いた。


「私、ここからの景色が好きなの」

「うん」

樹里ちゃんの言う通り、ジャングルジムのてっぺんからは公園全体が見渡せ、遠くには街並みも見下ろせるいい場所だった。
遠くにセーラー服を着たかわいい学生が見えた。
俺もこのままこの体にいれば数年後にはあの制服が着れるんだろうか…

心地よい風が俺たちの髪を揺らす。
ショートパンツを履いているので、おしりがジャングルジムに当たって、こそばゆかった。
目の前には樹里ちゃんの背中が見える。

かわいい…あのおしりにち〇こを擦り付けてぇ…
俺はジャングルジムにまたがりながら、腰を前後に揺らした。
まだ性感は発達してないが、ほのかにショートパンツの前の方がじわりと温かくなってきた。
まさか樹里ちゃんは背後で、友達に化けたおっさんが一人でシコシコしてるなんて夢にも思わないだろう。


「あのね、裕斗くんのことなんだけど…」

裕斗くんと言うと…樹里ちゃんがずっと片思いしているクラスの人気者の男子のことか…
もちろんこれは俺ではなく、マナちゃんの記憶である。

「最近、私のこと全然見てくれないの…」

「へぇ、大変だね」

やっぱりいつの時代になっても女の子の話は恋バナか。
正直、裕斗ってやつのことも、樹里ちゃんの恋もどうでもいいが、せっかくだからこのシチュエーションを利用させてもらおう…


「ねぇ、樹里ちゃん。私を裕斗くんだと思ってチューしてみない?」

「えっ!?マナちゃんと!?」

「うん♪ そうした方が本番でもちゃんとできるよ♪」

「で、でも、女の子同士でチューなんて…」

「大丈夫、誰も見てないし♪」

「う、うん…でも誰か気づかれたらすぐ中止してね」

「もちろん♪(…クシシ)」


俺は樹里ちゃんに近づき、両肩をつかんだ。

「樹里、好きだよ」

裕斗ってやつがどんなやつかわからんが、とりあえず男子のフリをして真似をしてみた(というか元は男子なんだが)
一瞬、樹里ちゃんの体がビクッ!ってなった後、みるみる顔が赤くなるのがわかった。
裕斗を想像してなのか、それともマナちゃんの顔が意外にかっこよかったのか。

「わたしも…ずっと前から好きでした…」

今度は俺の心臓がドキンッ!と跳ね上がり、自分の顔がみるみる熱くなるのがわかった。
だって、こんなシチュ、なかなかないんだもん…
こんなかわいい、干支が一回り以上離れた女の子に告白されるなんて…
マナちゃんの小さな心臓が俺の代わりにバクバク波打つのがわかる。

俺は樹里ちゃんの唇に重ね合わせた。
ん…
お互い気持ちよくて目を閉じてしまう。
まだ母乳から離れて数年しか経っていない唇が、今はこうやって一つになっている。

(気持ちいい…幸せ過ぎる…)

俺は調子に乗って、舌を入れてみた。

「!?」

樹里ちゃんがビックリして目を見開く。
どうやらこのテクは知らなかったようだ。
俺は口の中でクチュクチュと小さな舌同士を絡ませた。

「ひょ、ひょっと、マナちゃん!?」

樹里ちゃんは俺の唇を振り払った。

「へへっ、気持ちよかったでしょ」

「あ、あ、あの私、塾があるから、またね!」

そういうと樹里ちゃんは脱兎のごとくジャングルジムを降りて走り去ってしまった。
へへっ、あまりに恥ずかしかったのか、それとも気持ちよかったのか。
気が付くと、俺のショートパンツの中がほんとごくわずかだが、濡れていた。


(つづく)

『狙われた家族』 その1



俺の名前は財部 大和。
この汚部屋の主である。


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元々ニートだったが、半年前に両親が亡くなり、莫大な遺産が舞い込んできた。
なので、ニートにも関わらず、マンションで一人暮らしできている。

この部屋でずっとアニメとゲームとオナニーのローテーションの自堕落的な生活を続けてきたが、ある日ネットで偶然憑依薬を見つけ、大金を払って手に入れた。
それから俺の生活は変わった。


近所の公園から学校が終わって遊ぶガキの声が聞こえる。
昔なら「うるさいなぁ」とムカついていたところだが、今は違う。
俺は憑依薬を飲んで、幽体離脱して公園に出掛けた。


すると、公園に一人の女の子を見つけた。

憑依前


キャミソールにショーパンにニーソ、こっちが心配したくなるぐらい大胆な格好の女の子だ。
もっとも今時のガキはこのくらい普通なのかもしれないが。

「へへっ、なかなかかわいい女の子じゃねぇか♪ 憑依してみっか♪」

俺は女の子の体に自分の幽体をすべり込ませた。


憑依中場面


意識が同一化するにつれ、女の子の心の声が聞こえてきた。

(たすけて・・・からだがうごかない・・・ くるしい・・・ママ・・・・・・)

へぇ~ だいぶママのことが好きな女の子のようだな。


憑依後


「ヒヒヒッ!」

俺の口から可愛くて邪悪な声が漏れる。
体が軽い軽い!
まるで子供に戻ったようだ!
ジャンプするたびにポニーテールが揺れてうなじに当たる感触がうれしい♪

俺は胸に手を当ててみた。
ほのかに膨らんでいる。
まだ発展途上だが、いい胸だ。

次に股間に手を当ててみる。
当たり前だが、そこには何もついてなかった。
ゲヘヘ…この絶対領域も最高…スリスリ♪

さ~て、なにしてやろっかな~♪


(つづく)

短編『海水浴』



僕は幽体離脱して海水浴場に出かけた。
天気が良いとあり、大勢の海水浴客で賑わっていた。
その中にかわいい女の子二人組を見つけた。


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「いくよ~♪」

「うん♪」

カシャ!

女の子たちは砂浜にスマホスタンドを立て、自撮りを楽しんでいた。

「これどうかな?未央ちゃん♪」

「うん、茉希ちゃんもしっかり入ってるし、いいと思うよ♪」

へぇ~ 白い水着の子は未央(みお)ちゃん、青い水着の子は茉希(まき)ちゃんって言うのかぁ~
どっちもかわいいなぁ~♪
ど・ち・ら・に・乗・り・う・つ・ろ・う・か・な♪

茉希ちゃんのかわいらしい感じも良いけど、未央ちゃんの清楚そうな感じも捨てがたいなぁ~♪
よし、未央ちゃんに決めた!

「お邪魔しま~す♪」


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気が付くと、僕は白いビキニを着ていた。
自分の谷間と茉希ちゃんの谷間が間近に見える。

「じゃあ、今度は違うポーズで撮ってみよっか♪」

茉希ちゃんが未央ちゃんの中身が僕に替わったとも知らず、笑顔で話しかけてきた。
茉希ちゃんかわええなぁ♪ 押し倒したい・・・


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そうだ・・・転んだふりをすれば怪しまれずに押し倒せるぞ~

「やんっ☆」

僕は砂に足を取られたふりをして茉希ちゃんを押し倒した。

「きゃっ!」

バシャーン!と大きく水しぶきが立った。
茉希ちゃんは浅瀬に尻もちをつき、僕はそれに覆いかぶさる形になった。

「大丈夫?未央ちゃん?」

茉希ちゃんは倒されながらも僕を心配してくれた。

「うん、大丈夫だよ。ごめんね、ちょっと滑っちゃって・・・んっ?」

その時、手の平にプニプニとしたやわらかい感触を感じた。
目線を下に移すと、それは青い水着に包まれたおっぱいだった。
きれいな形のおっぱいが鼻先数十cmの場所にある!


「ちょ、ちょっと、未央ちゃん!?」

僕の手は自然にその二つの山を揉んでいた。
あぁ・・・やわらかい・・・
青い水着のツルツルとした感触がさらにおっぱいのなめらかさを引き立てる。

「ど、どうしたの未央ちゃん・・・きゃっ!」

気づかないうちに僕の口端からこぼれたツバが茉希ちゃんの頬に落ち、小さな悲鳴が上がった。

「ご、ごめんね、茉希ちゃん、こ、これはその、茉希ちゃんの私の胸、どっちが大きいかな~って思って」

僕は男の欲望を隠すため、とっさに整合性のない嘘をついて、片手で自分の胸を揉むしぐさをした。
だが、それは逆効果だった。

「あんっ!」

自分の胸に快感が走り、興奮した神経をさらに刺激した。


「や、やめて未央ちゃん・・・こんなの恥ずかしいよぉ・・・」

「ねっ、茉希ちゃん、チューしよっ♪」

「えっ!?」

驚いた顔もかわいい!
僕は唇をとがらせ、茉希ちゃんの顔に伸ばした。
だが、それは予期せぬものに邪魔された!

自分の胸だ!!
自分の胸と茉希ちゃんの胸が干渉し、うまくチューできない!
チクショウ!これだから女の身体は!!

「やめてぇ・・・未央ちゃん・・・みんな見てるよぉ」

周りを見ると、たしかに海水浴客たちが僕たちを見ていた。
海パンを履いたスケベな男共は鼻の下を伸ばしながら、ラッキーなものを見てしまったといった表情でこちらを見ている。
まずい・・・このままいったら未央ちゃんと茉希ちゃんの友情が壊れてしまうか・・・


よ~し・・・

僕は未央ちゃんの身体から抜け、僕らを見ていたギャラリーの一人の若い日焼けしたチャラ男に乗り移った。

「ひゃっほぅ!!」

そして未央ちゃんの方に駆け寄り、海パンからイチモツを取り出し、後ろから未央ちゃんのおしりにこすりつけた。

「きゃあっ!?」

当然未央ちゃんの悲鳴が上がる。
周りからもどよめきや悲鳴が上がった。
僕は未央ちゃんの腰をしっかり持ち、さっきまで自分のおしりだった白いビキニのおしりに何度もこすりつけた。

「や、やめてください・・・」

未央ちゃんは恐怖の中から必死に絞り出すような声でそう言った。
尻もちをついたままの茉希ちゃんは目の前の光景に、口を手で押さえながらガクガクと足を震わせていた。

クソッ、これが汚いチャラ男のでなく、自分のイチモツだったら最高なのになぁ・・・
数十秒の天国だ・・・持ってくれよ・・・


やがて、怖い顔をしたガタイのいい男が現れ、すごい勢いで僕と真央ちゃんを引き離した。
同時に、パトカーのサイレン音が聞こえた。
ここが潮時か・・・

僕はチャラ男の身体から抜けた。

「あれ?なんっすか?」

チャラ男は何が起きたかわからず、アホ面を晒していた。
茉希ちゃんと未央ちゃんの方を見る。

「茉希ちゃん・・こわかったよぉ・・・」

未央ちゃんが泣きながら、茉希ちゃんの胸に顔をうずめ、それを茉希ちゃんが

「もう大丈夫だよ・・・未央ちゃん・・・」

と言いながら、泣きながら未央ちゃんの頭を抱きしめ、さすっていた。


やがてチャラ男は警察官に両脇をかかえられ、パトカーに連行された。

「ちょ、俺なんにもしてないっすよ!!」

周りから冷たい視線が注がれる。
さすがにこれだけ目撃者がいれば言い逃れはできないだろう。
チャラ男には悪いが、これで未央ちゃんと茉希ちゃんの友情は守られた・・・

僕は海水浴場を後にした。


(完)