『憑依痴 漢にご用心』


※Twitterでフカミオトハさんに「電車の中でストッキングを履いた女子大生が清楚な女子校生に痴 漢してて、婦警が注意したら婦警に乗り換えて今度は女子大生を襲う」というイラリクをお願いしたところ、とても素晴らしい4ページの漫画を描いてくださったので、逆輸入する形で文章化してみました。素晴らしい漫画を描いてくださり、許可をくださったフカミオトハさんに改めてお礼申し上げます。

※「痴 漢」がFCブログに引っかかるので間にスペースを入れてあります


その日、女子大生の牧本 未悠(みゆ)はいつものように女性専用車両に乗った。
座席は空いてなかったので、乗車口付近に立って、車窓を流れる風景を眺めていた。
女性しかいない空間は常に彼女に安心を与えていた。

と、背後に人の気配を感じた。
だが、特に気にしなかった。
暇つぶしにスマホを取り出そうとした時だった。

(えっ!)

ふとももに温かい感触がした。
誰かに触られる感触。
最初は偶然手が当たったのだろうと思った。いや、そう"信じたかった"
だが、その指は彼女の希望的観測を裏切り、少しずつふとももを這い上がっていった。

(うそ・・・痴 漢!?)

そこで彼女は初めて背後の女性を確認した。
車窓に反射してうっすらと映る女性は、いたって普通の女性で、とても男性が女装しているようには見えなかった。
だが、女性の手はいやらしく未悠のスカートの中を這い上がり、ついにショーツに手をかけ始めた。

(やめて・・・ください・・・)

初めての痴 漢、それも女性・・・
勇気を振り絞って声を出そうとしたが、かすれた空気が喉を通るだけで声が出ない。
人間は本当に恐怖を感じると声が出なくなると前に大学の講義で聞いたことを思い出した。

抵抗しないことをいいことに、女性の手はすでにショーツをずり下し、未悠の肝心な部分に到達していた。
女性は左手で未悠のおしりをわしづかみにし、右手で未悠の肝心な部分をいじり始めた。
指の感触は女性なのに、動きはまるで男性のような嫌らしい蠢きだった。


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「感じてる?」

女性が耳元で囁く。
きれいな声だ。やっぱり女装した男性じゃない。

「隠すなよ、音出てるぜ」

女性はきれいな声に似つかわしくない男言葉で重ねかかる。

「嫌ァ・・・」

未悠の体に悪寒が走った。
股間から流れるくちゅくちゅという嫌らしい音は電車の音にかき消されて、おそらく周りには聞こえていないだろう。

「ヒヒ・・・我慢せずもっと声も出せよ」

(たすけて たすけて どうして私が 女の人なのに たすけて・・・・・・)




   *    *    *    *    *   




男は痴 漢の常習魔だった。
狭い電車の車内で、快感と恐怖に悶える女性を見てほくそ笑むのが最高の快楽だった。
だが、当然警察にマークされ、最近はまったくご無沙汰だった。

「くそっ!」

そんな時、ネット掲示板で痴 漢仲間に紹介されたのが憑依薬だった。
彼はこれを使い、駅のホームにいた女子大生に憑依して女性専用車両に忍び込んだのである。
そして、扉の近くに立つ気の弱そうな女を見つけ、忍び寄った。

それは"ちょろい"ものだった。
女の背後に立ち、スカートの中に手を伸ばす。

(あほだねえ 女のカラダだから無警戒)

男の時に比べれば近づくのが簡単過ぎて笑いが出た。

(女のカラダだから戸惑って悲鳴もあげられない)

右手で目の前の女のアソコを思いっきりいじる。

(女ってだけでリスクゼロ!)

手の動きを速めても全然抵抗してこない。

(憑依痴 漢は最高だなア!)

男の薄汚い笑いは女の不敵な笑みに変換される。


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その時だった。ガッと男の手をつかむ者が現れた。
男が振り返ると、そこには青い制服を着た女が立っていた。

「あなたは・・・なにをしているんですかあ!」

女はこみあげるような震える声でそう言った。

(こいつ 警官か・・・!?)




   *    *    *    *    *   




その婦警の名は友岡 純香といった。
最近、女性専用車両で痴 漢が多発しているという不穏な噂を耳にし、警戒に当たっていたのである。

彼女自身、高校時代に電車の中で痴 漢に遭ったことがある。
その時はとにかく怖くて、周りがすべて敵に見えた。
結局犯人はわからず、そのまま逃げられたが、その時の義憤が彼女が警官を志した一因でもある。

だからこそ、今、目の前で行われていることが理解できなかった。

「同じ女性になにを考えているんですか」

自分でも少し声が震えていることがわかった。
痴 漢の怖さが一番わかるはずの女性が、他の女性に痴 漢を行っている。
おぞましい・・・
それは子供を虐待したり、妊婦に乱暴するようなことと同じ、人間として絶対にやってはいけないこと。

「動くな!」

彼女は犯人の腕をつかんだ。

「痛っ」

犯人の腕は意外に華奢で抵抗もない。
痴 漢さえしなければ普通の女性と変わりないのに・・・
彼女の心に同情に近い、残念な気持ちが湧いた。



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その時だった。
犯人が腕を振る払うどころか、逆に指を絡ませてきたのである。
次の瞬間、突然バヂッと電流が走った。

「きゃ」

なにかが・・・犯人の腕を通じて・・・入ってくる感覚・・・
なんなの・・・これは・・・
頭が真っ白になって・・・自分が自分で無くなるような感覚・・・



   *    *    *    *    *   



並河 杏梨は普通の女子大生だった。
今日は彼氏とデートの日であり、メイクもコーデもいつもより気合入れて、待ち合わせ場所まで電車で移動するつもりだった。

だが、駅のホームで電車を待ってる時、突然自分の中に何かが入ってくる感触がした。
まるで見知らぬおっさんに後ろから羽交い絞めにされて口を塞がれるような感触だった。
誰か助けて・・・ジュンヤ・・・
彼女は無意識の彼氏の名前を想っていた。

そして、気が付くと彼女は電車の中にワープしていた。
背後からすさまじい気配を感じた。
あのおっさんと同じ感触・・・
彼女はおそるおそる振り返った。


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「あヒィ」

そこにはものすごい顔をした婦警が立っていた。
右目はこちらを凝視し、まるで獲物を見つけた獣のような瞳をしている。
だが、左目はすごく悲しそうで、まるで「早く逃げて・・・」と訴えているかのようだった。

やがて左目も獣の目に変わると、婦警は問答無用で杏梨の後頭部をわしづかみにし、扉に押し付けた。
なんなの・・・何が起きてるの・・・
私はただデートに行きたかっただけなのに・・・



   *    *    *    *    *  



「とんだ邪魔が入ったがお楽しみはこれからだ」

婦警に乗り換えた男は早速目の前のさっきまで自分がいた白いコートの女子大生の頭をつかみ、窓に押し付けた。

「ヒヒヒ・・・」

興奮と快楽が男を支配していた。
市民を守るべきはずの手で市民を犯す。
しかも同じ"女"が。

男は目の前の女子大生のスカートの中に手を入れ、ストッキングごとショーツをずり下した。
自分もタイトスカートを履いているため、足の動きが制限されるのが邪魔臭い。

「動くなよォ 動いたら公務執行妨害で逮捕しちゃうぜェ」

無茶苦茶なことを言いながら二人の女子大生のスカートの中で手を動かす。
窓には何も抵抗できず耐える二人の顔が映っていた。
この時間が男にとって最高の快楽だった。

「んんっ!」

「あっ!」

やがて二人が声を漏らした。
同時に二人の股間から液体が垂れた。
男のショーツの中もグショグショだった。

「次は〇〇~ 次は〇〇~」

電車のアナウンスが流れた。
ちょうどいい頃合いだな。



   *    *    *    *    *  


駅に着き、電車の扉が開いたと同時にドサッと二人の女性がホームに倒れ、周りから小さな悲鳴が上がった。
未悠はショーツをずり上げ、スカートの裾をつかんで元の位置に戻し、何食わぬ顔で電車から降りた。
後ろを振り返ると"さっきまでいた"白いコートの女子大生と婦警の周りに人々が近寄り、騒ぎになっていた。
ふとももをつたう液体をハンカチで拭く。

「誰だよ こんなことしたやつは・・・ あ、俺か。さて、次のターゲットはどいつにするか・・・」

未悠はそう言い、不敵な笑いを浮かべると、反対車両に消えていった。



(おしまい)

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