『乗り換え乗務員(前編)』



俺の名は秋田 照(27)。
どこにでもいる平凡な派遣社員だ。

それは三ヶ月前のことだった。
俺は昔から胃腸が弱く、電車の中で腹を崩して途中下車することもたびたびだった。
そこでネット通販でよく効くという胃腸薬を頼んでみた。

ところが、届いていざ開けてみると、全然違う物だった。
販売元に電話してもつながらないし、すでに代金は支払った後だったので、だまされたと後悔した。

とりあえずビンのふたを開け、匂いを嗅いでみたが、変な匂いはしなかったので、試しに飲んでみた。
すると、突然ものすごい便意が押し寄せてきて、気がつくと、俺は赤い液体状の物体となって“体外”に放出されていた。

その日は慌てて自分の体に戻り事なきを得たが、それ以来何度かその薬試し、ネットでも調べてみた。
この状態は幽体離脱ではなく、魂魄離脱と言うらしい。
幽体と同じく空を飛び回ったり他者に乗り移ることはできるが、物体をすり抜けることはできないし、他者からも姿が見える。
実際俺は魂魄の状態で外を漂っていたら、女子高生から「人魂!!」と悲鳴をあげられたこともあるし、どっかの庭の犬に吠えられたことがある。

というわけで、あまり白昼堂々使うことはできない。
かといって深夜に使うと暗過ぎて自分からも見えないため、人通りが少なくて、かつほのかに明るい時間・・・早朝が絶好の使い時なのだ。


というわけで、現在時刻はAM5:30。
俺は薬を飲み、早速魂魄離脱した。
ゆらゆらと朝焼けの空を漂いながら最寄り駅に向かった。

早朝の駅は人通りが少なく、たまに駅員がゴミ拾いしてるぐらいだ。
俺は地面に降りて、辺りに人がいないか慎重に確認しながら中に進んだ。

改札口の扉の下をくぐり抜けると、大きな通路があり、通路の左右には、それぞれのホームへと続く階段が見える。
すでに運転している路線もあれば、まだ階段へと続く道に赤と白の規制線が貼られているところもあった。
へへっ、入るなって言われると入りたくなるのが人間の心情だぜ。
俺はロープの下をくぐって、ホームへと降りた。


そこには白いカラーに青のラインが入った電車が止まっていた。
まだ準備中なので、乗客は誰一人いない。
ドアは全部開いていたので、その一つから中に飛び込んだ。

車内は静まりかえっている。
たまに外から別の路線向けの早口の駅のアナウンスが聞こえる。
俺は座席の下から前の座席の下へ、まるで刑事が電柱に身を隠しながら容疑者を尾行するように先に進んで行った。

先頭車両まで進むと、人の話し声が聞こえてきた。
座席の影からおそるおそるのぞいてみる。
そこには制服に身を包んだ三人の女性乗務員がいた。




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俺は会話に聞き耳(といっても今の俺には耳のような部分はないのだが)を立てた。
何やら時刻を次々読み上げている。
多分、今日の発車時刻だろう。
時おり専門用語を使うので、その部分はわからなかった。

そのまま聞き耳を立てていると、最初は仕事の話だったが、やはり女だ、だんだん世間話になっていった。
この前、酔っぱらいの客がセクハラまがいのことをしてきてムカついたとか、ダイエット中だとか、梅雨で洗濯物が乾かないとか、下着はどういう風に干してるとか・・・
普段は絶対に聞けない女同士だけの会話が聞けた。
あぁ、幸せだ・・・鼻血出そう(といっても今の俺には鼻に相当する部分はないのだが)


せっかくなので三人をよく観察してみることにした。
俺は普段は目は悪いのだが、この魂魄離脱した状態になると、視力も聴力も五感が格段によくなる。
だから彼女たちの胸に付いているネームプレートもはっきり読み取れた。



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まず、一番背が低くて童顔なこの娘は、岩瀬ゆうこちゃんって言うのか。
声もアニメ声で、話す時もキャピキャピ動いてて、一番子供っぽい。
だけど、そんな一生懸命に生きている姿がまたかわいらしかった。




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次にパンツスタイルの制服の娘が川越あさかちゃんか。
口数はあまり多くなく、立ち姿もどこか凛々しい。
「ボク」という一人称が似合いそうなボーイッシュな娘だった。




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最後に黒髪のきれいな女性らしいスタイルの娘が倉敷みずほちゃんっと。
束ねられた髪に、制服のスカートから伸びる黒脚がまぶしい。
声もスチュワーデスや受付嬢のようなよく通る艶やかな声だった。
この中では一番大人の女性という感じがする。



敬語の使い方から、あさかちゃんとみずほちゃんが同い年で、ゆうこちゃんが二人より後輩といった感じだった。
三人ともそれぞれ特色があってイイ!
芸能人やファッションモデルのように飛びきり美人というわけではないが、かえって身近にいそうなその地元臭さがよかった。

さ~て、誰に乗り移ろうかな~~

なんて贅沢な悩みを考えていると、「じゃあまたあとでね」とみずほちゃんの声がし、「うん」「は~い」というあさかちゃんとゆうこちゃんの返事と共に、三人が動き出した。

おわっ!

俺はとっさに座席の下に身を隠した。
俺の真横をストッキングに包まれた四本の脚が通り過ぎていく。
黒脚ってことはみずほちゃんとゆうこちゃんか。

一方、運転席のドアがガチャと開閉する音がした。
どうやらボーイッシュなあさかちゃんは運転席に入ったらしい。
ふぅ、あぶなかったぜ。

さてと、ここから選択肢は二つになったな。
ゆうこちゃんとみずほちゃんを追って後ろの車両に行くか、または運転席にいるあさかちゃんに乗り移るか・・・
でも待てよ・・・
運転席のドアは閉まってるから自力では入れないか・・・
かといって、ここであさかちゃんが出てくるまで待つってのもなんだかなぁ。
とりあえず、後ろの車両に行った二人を追いかけることにするか。
俺は再びズルズルと床を這いながら後ろの車両に向かった。


2両目は無人で、3両目にゆうこちゃんがいた。
「えーと・・・」と言いながら座席にひざをつき、棚から何か取り出している。
後ろから見ても幼児体型ってことがわかる。
まるで遠足のバスの中で荷物をあさる小学生のようだ。
幸いこちら側には背を向けていたので、楽々と通り過ぎることができた。

かわいんだけど、乗り移るにはちょっとなぁ。
よし、もう一人のみずほちゃんを追いかけよう。
俺はさらに後ろの車両へと進んだ。





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5両目でようやくみずほちゃんの後ろ姿をとらえた。
黒のスカートに包まれたぷりぷりのお尻。
た、たまらん!



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こっそりとさらに近づいてみる。
間近まで接近すると、さらにおしりの張りやスカートのしわ、キュッと締まったきれいなくびれが見えて、アソコが膨張しそうになった(と言っても今の俺にはアソコに相当する部分はないのだが)

目の前を歩いているしなやかな女体。
あれがもうすぐ俺の物になるんだ・・・
もう俺に迷いはなかった。
躊躇なく彼女の足元に一気に忍び寄った。
そして、自分の体を伸ばし、彼女のスカートの中に潜り込んだ。



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「えっ・・・?」

彼女が俺の存在に気づいた。
だがもう遅い。
俺は彼女の穴から体内に侵入した。

「あっ・・・あぁぁ・・・」

最後に聞こえたのは彼女の小さなうめき声だった。


グォン!と足元からエレベーターが急上昇するような感触がし、キーーンと耳鳴りが来た。
次の瞬間、気が付くと、俺は“二本足”で地面に立っていた。
自分の体を見下ろしてみる。
言うまでもない。
そこにあったのは、男なら誰しも生唾を抑えられなくなる光景だった。


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ククク・・・みずほちゃんの体を手に入れたぞ・・・
首元に巻かれたスカーフを触ってみる。
ふわふわしてて気持ちいい。
鼻に押し当ててみると女性らしい花の匂いがした。

その下にあるのは当然、ふくらんだ二つの胸。
大き過ぎず小さ過ぎず、このくらいがちょうどいい。
あんまり小さいと女になった実感がわかないし、大き過ぎるのも動きにくくて困り物だからな。

お腹を触ってみると全然出っ張ってない。
一気に20kgぐらい痩せた気分だ。
一瞬で20kgダウンなら、どんなテレビショッピングのダイエット商品のビフォアアフターにも真似できないだろう。


その下はスカート。
俺がスカートをはいてるんだ・・・
股の部分を触ってみる。
男にはあって然るべきのあのぐにゅっとした感触はなかった。

「俺がこんなきれいな乗務員に・・・」

俺の口からきれいな女の声の邪悪な男のセリフが漏れた。


「早速おさわりさせてもらうか・・・」

こんな娘がフーゾクにいたらそれなりのお金を支払わないといけないが、今は無制限触り放題だ。
俺はベルトの隙間から股へ手を突っ込もうとした。
だが、ベルトはギチギチに締められており、指一本入らなかった。

「ならば・・・」

今度は腰をかがめ、スカートのすそをつかみ、たくし上げて、下からの侵入を試みる。
だがこのスカート、長い上、腰の部分に行くにつれ、タイトスカートのように腰の骨盤で生地がピンッと張られ、手を入れることができなかった。

「むぎぎぎぎぎ・・・」

俺はスカートがはち切れるかと思うほどスカートをたくし上げ、なんとか手を入れることに成功したが、今度は股の部分はストッキングにガードされていた。

「一体何重にプロテクトかけてんだよ!!」

美しい声で悪態をつきながら、結局めんどくさいが脱ぐしかないことを悟った。


ベルトを外し、スカートを下ろそうとしたが、あ、あれ?脱げない・・・
その場であたふたしてると、お尻の部分にチャックを発見した。
なんだここから脱ぐのか。

チャックを下ろし、お尻の下までスカートを下ろすと、ベルトの重みでストンとスカートが床に落ちた。
おそらく本来ならばみずほちゃんの彼氏という存在の男しか見れないであろうみずほちゃんの股間が露わになる。
白いショーツに黒のストッキングが重なり、モカブラウンのコーヒー色になっていた。


「さてと・・・」

俺は誰にも見られてないか周囲を確認した後、スカートを拾い、座席の一つに座った。
窓側の席に座り、隣の席にスカートを置いた。
せっかくなので足を組んでみる。
きれいな足だ・・・
ストッキングに包まれた足は艶めかしく、生脚よりそそられた。

軽く触ってみる。
つるつるしててくすぐったい。
これが本当に俺の脚なのか・・・

せっかくなので組んだ足のほうの靴を脱いでみた。
黒いエメナル質の表面に光が当たり、ところどころ白くてかっている。
せっかくなので靴底を嗅いでみた。
クンクン・・・いい匂い♪

しかも靴を脱いで足の指の輪郭がはっきり見える足先のほうもいい。
足首もくるぶしも美術の教科書で見た女神像のように美しかった。
この足で、俺の体を足コキしてみたいな・・・



「よし、あんまりのんびりしているとゆうこちゃんやあさかちゃんが来てしまうかもしれないな。そろそろ始めるか・・・」

十二分に性欲を高めたところで、俺はストッキングの中に手を入れ、ショーツの奥のみずほちゃんの秘部に指を突っ込んだ。

「あんっ!」

思わず上半身がのけぞった。
そのまま指をクチュクチュといやらしく動かしてみる。
自分の股を見ると、ストッキングの中で得体の知れない生物が蠢いているような光景だった。
股からジーンと快感が広がり、体全体が熱くなる。

「あぁ!たまらん!!」

思わず体が縮こまる。
俺は両足を上げ、前の座席に靴底をつけた。
態度の悪いガキのような体勢だが、こうでもしないと快感でどうにかなりそうだった。
きっと早朝勤務が多くて性欲が溜まっていたのかもしれない・・・


真横の車窓には顔を真っ赤にし、目を細めたとてもいたいけなみずほちゃんの姿が映っている。
このホームは封鎖されているので誰もいないが、もしかしたら別の駅員が通るかもしれない・・・
もしかしたら封鎖が解除されてドッと乗客がやってきて、こんな破廉恥な姿を大勢の人に見られるかもしれない・・・
そう思うと興奮が倍増してきた。

もはや何もしなくても口から喘ぎ声がこぼれる状態になっていた。
淡いピンク色の口紅で彩られたぷるんとした唇が、酸素を求める金魚のようにパクパクと上下に動く。
俺は左手で口元を押さえながら、右手の指を丹念に動かした。
車窓に映るそんなみずほちゃんの姿がセクシー過ぎてさらに興奮が高まるという悪循環。


「ンッ・・・ンンンンッッ!!!」

ついに俺は指でイッってしまった。

「ハァハァ・・・」

しばらく座席に身を沈めながら火照った体を冷ます。

「なんだこれ・・・ハァハァ・・・ 想像以上だ・・・ハァハァ」

自分で自分を誉めている。
しかも自分の女声で。
やっぱり女の快感はスゲェや・・・


「よし!」

俺は座席に手をついて立ち上がり、スカートを拾い、元通りにはきなおした。
ベルトを締め、スカートのすそを引っ張り、しわを直す。

「せっかくだからこの快感を他の二人にも“おすそ分け”してやるか。ククク・・・」



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車窓にはどう見ても笑顔の素敵な乗務員というよりは、これから部下のOLにセクハラを仕掛けようとする変態部長のような、スケベな笑みを浮かべたみずほちゃんの横顔が映っていた。



(つづく)


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