短編『俺と彼女とペニスバンド』



俺の名前は伸輔(21)
平凡な大学生だ。

俺には彼女がいる。
名前は沙絵菜。
俺と同い年、同じ学年で、一年前にゼミで知り合った。

彼女は父親が大きな会社の社長で、かなりのお嬢様らしい。
小中高一貫のお嬢様学校出身で、むさ苦しい男子校からこの大学に進んだ俺とは正反対だった。
やさしくて、ぽわ~んとしていて、どこか浮世離れしていて、はっきり言って俺とは不釣り合いなお嬢様だったが、ゼミのコンパの帰り、悪い男たちに囲まれているところを俺が助けたことから急速に親しくなり、今に至る。


それから一年近く経ち、俺たちの交際は順調だった。
だがある日、遊園地をデート中に突然どしゃぶりになり、雷が落ちた衝撃で俺たちの魂が入れ替わってしまった。
正直、そんなマンガみたいな事が起きるのかと思ったが、実際入れ替わってしまったのは事実だった。
元に戻る方法がわからず、俺たちはしばらく互いになりすまして生活することにした。


それから二か月経つ。
最初は女としての生活に戸惑うばかりだったが、最近は自分で化粧もできるようになった。
人間の適応力はすごいと思った。

一番大変だったのは性生活だった。
俺はまだよかった。
たまにイケメンを見てドキッとするぐらいで、大変なのは生理ぐらいだから。

問題は俺の体になってしまった沙絵菜だった。
男なら誰しも経験したことがあると思うが、性欲を我慢していると、下腹部に溜まったようなイライラ・モヤモヤ感が続く。
それを解消するためには抜くしかない。

そこで彼女にオナニーのやり方を教え、自分のちんぽをしごかせたが、全然ダメだった。
次に俺がフェラしてみたが、やはりダメだった。
かくなる上は…と二人でベッドに入った。

いつもは俺が入れる立場、彼女が入れられる立場だが、体が入れ替わってるので当然立場も逆になる。
俺は股を開き、彼女に挿入するよう要求したが、彼女は顔を覆い、えんえんと泣き出してしまった。
俺はくねくねと泣きべそをかく自分の姿を前に、天井を仰ぎながら呆然とした。


その間にも沙絵菜の性欲は溜まっていく。
彼女はもう肉体的にも精神的にも限界になり、大学を休み始めた。
さすがにそれは俺も困る。
なんとかして抜かしてやりたいと思った。
そして、ある方法を見つけたのだ。

それから二週間経つ。
俺は今、彼女の部屋にいた。
彼女は親元を離れ、立派な高級マンションで一人暮らしをしていた。
体が入れ替わったため、今は俺の部屋となっているが。

ベッドサイドには彼女がトランクス一丁で座っている。
一方俺はセクシーなピンクのランジェリーを着ていた。
俺はベッド脇の棚から「それ」を取り出し、装着した。
「それ」とは黒いペニスバンド。
男性器を模した大人のおもちゃだ。


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正直俺もこんな物付けるのは恥ずかしかった。
男の時だったらなんともなかったのに、むしろデフォで付いてたのに、女になったら不思議なことにものすごく恥ずかしい気持ちになる。

「じゃあ始めようか」

「えぇ…」

彼女が野太い声で、か細い台詞を言う。
彼女は俺の目の前にひざまづき、俺のぺニスバンドをフェラし始めた。

「んっ…んんふ……」

男の声で喘ぎ声を出されても気持ち悪い。
だが、それを言うと彼女が傷つくと思い、我慢した。
結局、彼女を興奮するために必要だったのは、「いつもの形」だった。
俺が入れて、彼女が入れられる。
体は逆でもそれが彼女の性欲を満たす唯一の方法だったのである。


「んっ…ん…」

俺の大きな乳房の下で、男の黒い短髪が上下に動いている。
このペニスは偽物なので、当然いくらフェラされようが絶頂に至ることはない。
しかし、彼女はそれで満足なようだった。
彼女の「本物のペニス」の先から白い糸が垂れた。

「ふぅ…ありがとう」

俺の言葉を聞いて顔を上げた彼女に俺は思いっきりキスをした。
しばらくそのまま彼女とのディープキスを楽しんだ。
彼女のザラザラとしたあごひげが俺のやわらかい唇の周りに当たる。
なにもかもが逆転した世界だった。


「そろそろお願いします…」

彼女はもじもじしながら上目遣いでそう言った。
気持ち悪かったが、グッと堪えた。
四つん這いになった彼女のおしり目がけ、俺はペニスバンドを突っ込んだ。

「あぁんっ!!」

彼女が大きな声を上げた。
俺はそのまま腰を動かす。
動きは入れ替わる前と変わらない。
ただ、女になってる故に目の前の彼女が大きく見える(実際大きいのだが)
それから動くたびに自分の長い髪と大きな乳房が揺れる。

「あ…あっ…」

彼女は感じていた。
なんで本物のペニスが付いてるほうが攻められて、付いてないほうがわざわざ偽物を付けて突かなければいけないんだ…
性的倒錯ここに極まり、といった感じである。


「はぁん!!」

やがて彼女は興奮が最高潮に達し、射精した。
彼女のペニスからベットシーツ目がけ、大量の白い液体が飛び散った。
一方俺もペニスバンドの奥、ショーツの隙間から少し汁が出るのを感じた。

それから俺たちは一緒にベッドに寝そべった。
俺は彼女の肩に手を回し、彼女は俺の大きな胸に顔をうずめる。
完全に逆転したカップル。

未だに元に戻る方法はわからない。
しかし、当分の間はこうして生活するしかないだろう。
俺たちの愛は続く。
今日も、明日も、明後日も――




(短編『俺と彼女とペニスバンド』 おしまい)


(※画像は加工可能なフリーイラスト集から使いました)







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